企業が動画をマーケティングに活用する機会が増えてきました。ここでは企業が動画をマーケティングに活用するにあたり、どのようなメリットがあるのかについて記載します。
またデメリットについても記載し、上手に企業動画を活用するためにはどうしたらよいのかについて述べていきます。

企業活動と動画
現代においては、ほとんどの企業活動はインターネットを通して行われています。ウェブサイトを活用していない企業はないといっても過言ではありません。またマーケティング活動の主流がウェブに移行しています。
そのような中にあって動画マーケティングが注目されています。本稿では、企業が動画マーケティングを導入するメリットとデメリットについてまとめました。また活用事例についても掲載していますので、ご参考にしてもらえればと思います。
マーケティング広告としての動画
マーケティング広告としての動画市場は2018年に前年比34%増という伸びを見せており、市場規模は1843億円となっています。
今後はより成長することが見込まれており、動画コンテンツはマーケティングにおいてこれからも注目の的になるはずです。
広報活動としての動画
広報活動としての動画にはたくさんの情報を瞬時に伝えられたり、ストーリー性を持って伝えられたりすることが魅力です。
主に企業の新製品やサービスに付随して動画コンテンツを提供することになりますが、文字情報に比べて映像での提供は伝えられる情報量の桁が違います。動画によって伝えられる情報に幅ができ、今まで以上に広報の価値が高まっています。

企業が動画を活用するメリット8つ
本項では企業が動画を活用するメリットを8つ紹介します。マーケティングにおいてのみだけでなく、企業広報として動画を活用するメリットについても記載していきます。
企業が動画を活用するメリット1:情報量が多い
動画コンテンツは情報量が多く、たくさんの情報を一度に伝えることができるのが魅力です。
映像に加えて音声情報を伝えることができ、動画コンテンツは1分間にウェブサイト3600ページ相当分の情報量があると言われており、大量の情報を短時間で伝えることができることが大きな特徴です。
また表現方法を多彩にすることができ、演出の仕方も色々と工夫できるために、ユーザーに伝えるメッセージを適切に変更することができます。
企業が動画を活用するメリット2:視聴者や消費者に伝わりやすく広がりやすい
情報の伝わりやすさも利点の一つです。例えば料理の手順が書かれてあるレシピを見てすぐに理解できなかったとします。ですが、動画コンテンツの映像を用いて手順を確認すると大まかにその流れを掴むことができます。
またこれらの情報はわかりやすさといった観点から多くの人に受け入れられやすい性質を持っています。そのため視聴者や消費者の間で情報が広がりやすい傾向があります。
上記のように動画コンテンツは視聴者や消費者に情報が伝わりやすくまた広がりやすいという特徴を持っています。
企業が動画を活用するメリット3:費用対効果
費用対効果の面から動画を活用するメリットもあります。
実際に動画コンテンツは商品購入や製品やサービスの売り上げアップにつながります。
ある研究で動画コンテンツを観た群と観ていない群に分けて売り上げはどう変化したのかといった調査を行ったところ、動画コンテンツを観た群は、観ていない群に比べて約10倍も購入意欲が高まっていたという実験データがあるほどです。
動画コンテンツは費用対効果の面からも販売促進に一役買っているといっていいでしょう。
企業が動画を活用するメリット4:コンバージョン獲得のため
コンバージョン(成約)獲得のためにも動画コンテンツは大きく役立っているでしょう。上記の実験データで10倍も購入意欲が高まったというところから、実際に購入にまで進んだ人も動画コンテンツを観ていない人に比べて多かったはずです。
コンバージョンを獲得するためには、より大きな購入動機が必要です。動画コンテンツはその購入動機を持ってもらうのにより最適な機会を運んでくれます。
動画コンテンツを設置することで、商品やサービスの魅力を早くわかりやすく伝えることができるといったメリットを得ることができます。
企業が動画を活用するメリット5:SEO評価のため
動画コンテンツを自社のホームページなどに貼り付けることでSEOとしての評価が高まります。これは動画コンテンツは有益であるとグーグルの検索エンジンも認めているからです。
しかしながらグーグルの検索エンジンは動画の中身を観て有益かどうかを判断しているわけではありません。そのため動画に付随するテキストを充実させる必要があります。動画のタイトルや説明文といった内容がユーザーが検索する内容と一致するのかどうかによって有益かどうかを判断していますので、検索エンジンでの評価を上げるためにはこれらの部分を充実させることが必要です。
企業が動画を活用するメリット6:企業ブランディング
動画コンテンツは企業ブランディングにとっても有益なことでしょう。ホームページなどに企業サービスの動画を貼り付けることによって自社のサービスをより周知することができます。
また商品の特徴を一目でわかってもらえるような動画をマーケティングに用いることによって、製品やサービスの認知度をアップさせることができます。
動画マーケティングは、企業が持っている製品やサービスをブランディングとして活用することができます。
企業が動画を活用するメリット7:採用
企業の採用活動においても動画マーケティングを活用することができます。会社や施設に良いイメージを持ってもらうために、ポジティブな印象の動画を制作し、動画コンテンツとしてアピールします。
また会社紹介や施設案内の動画を用いることで、就職者にとってより適切な情報提供をすることができるようになります。
企業が動画を活用するメリット8:社内研修
社内研修を行う際にも動画コンテンツを活用することができます。
自身がどのようなステップを踏んでいくのかについて適切にイメージさせることは重要なことです。
動画コンテンツを活用することができれば、テキストだけではない、よりわかりやすく会社のことを伝えることができるでしょう。

企業が動画を活用するデメリット4つ
本項では企業が動画を活用した際のデメリットについて掲載します。動画コンテンツを用いることはメリットだけではありません。実際のデメリットについても知っておく必要があるでしょう。
企業が動画を活用するデメリット1:制作には専門技術が必要
制作に専門技術が必要で、自社にこなすことのできる人材がいないということは大きなデメリットになります。
実際に動画コンテンツを制作するうえで経験者がいないと、初めの一歩を踏み出すことができにくくなってしまう恐れがあります。
また制作会社に依頼をしてもどのような作品を制作してもらえたらよいのかがはっきりできず、満足のいく動画ができず、マーケティング効果を損なうことが考えられます。
企業が動画を活用するデメリット2:制作時間
自社で制作時間を取るのが難しいといったこともあるでしょう。
動画制作は複数の作業工程を踏みます。一般的に一つ動画を制作するにあたって、数週間から数か月の期間を見込んだほうがよいとされています。
必要な作業工程は、動画制作の方向性を決めてから企画・構成、その後に撮影と編集になります。
企業が動画を活用するデメリット3:予算の確保
動画制作を外部に依頼する場合にはそれなりのコストがかかります。動画制作には人件費や企画構成費、撮影費などの費用がかかります。
どれほどの人数を動画撮影に必要とするか、撮影場所にどれほどの費用がかかるかといった条件によって必要経費は変わってきます。
だいたい1回につき安くても数十万円程度は見込んだほうがよいでしょう。
費用がかかることはデメリットになると言えます。
企業が動画を活用するデメリット4:自社の魅力が伝わりにくい
一部では自社の魅力が伝わりにくいところがありそうです。
動画を活用することでテキストベースの情報よりも自社の魅力をたくさん伝えられると思う半面、動画コンテンツに捉われた情報しか提供することができないといった面もありそうです。
すなわち、より自由に情報を提供できることで、自社の魅力をPRしたいと考える人がいるということです。

企業動画をうまく活用しよう
企業動画を上手に活用することは、もはや必要なこととなっています。動画を活用するにあたって何が大切なのかを考えることが必要でしょう。
活用の仕方によっては大きな効果を得られるかもしれませんし、必要なコストを最大限減らすことができるかもしれません。
メリットとデメリットを見ながら、マーケティングに活用していってください。